原宿生まれ東京育ちの建築家の日常やら非日常やら。 Daily life and Non-Daily life of Young Architect living at Tokyo.
2008-05-23
パリの花屋
東京中心のあれこれを書き留めていたこのブログですが、いきなり海を越えて、パリの花屋を紹介します。4月末に訪れたパリは春の花が咲き誇り、いっそう華やかでした。花を愛でるパリの人々に愛される花屋は、目にするだけでも楽しく、ユーロ高でショッピング出来ない代わりになりました。とりわけ、中心部のジョルジュ・サンクやマレあたりの花屋は、オーナーの好みがはっきりと出ていて、一見の価値があります。
パリの花々を写真でご紹介します。パリでは、フラワー・アレンジメントはアーティストの作品という意識がとても高いです。何度か撮影禁止を警告されました。そうでなくとも勝手に掲載することをお許し頂きたいと願います。
まずは、有名なジョルジュ・サンクのフォーシンズ・ホテルのフラワー・アレンジメントです。このホテルのアレンジメントは、気鋭のアーティスト、ジェフ・リーサム氏によります。週替わりのアレンジメントは、毎週通ってでも見たいと思えるものです。
ジョルジュ・サンク通りに佇む洗練された花屋です。夜で閉店中だったので、思う存分?シャッターを切らせてもらいました。
これはラナンキュラスか、カーネーションの品種改良でしょうか。一輪がこれだけ大きくて立派だと、花瓶に3本投げ入れるだけでも存在感十分でしょう。パリジャンが羨ましい。
ここのお店の名前はBOIS VIOLETTE『すみれの森』(間違っていたらごめんなさい)。素敵なネーミングですね。
外観や内装が紫色に塗られているだけでなく、花も紫系で統一されていました。まるで紫色にけぶるように、大変美しくコーディネートされていました。オーナーの心を感じます。
パリ在住の知人に教えて貰ったお店。ジャン・ヌーヴェルのカルティエ財団を北に上がった所にありました。日本人のアーティストのお店です。
スタイルはZEN。すでに、ファッション関係者に大変な人気があるとのことでした。完璧なフラワー・アレンジメントの鉢が一つ、38ユーロ。安い!!
こちらは実に爽やかな雰囲気のある花屋でした。田舎の空気をいっぱい吸って咲き誇ろんだ花々がゴトゴトと石畳をやってきたかのようなおおらかさがあり、一輪一輪が、実に健康そうでした。働いているスタッッフが生き生きとしていて、『そうそう、花を触っているとパワーを貰うのよね』とこちらまで幸せな気持ちに。
一応写真に収めた、『一般的な花屋』です。
珍しい花などはありませんが、パリの人々の殆どはわざわざお洒落な花屋に行くわけではなく、このような近所の人々が買い物のついでに立ち寄る花屋を一つ持っているのです。
私は茶花を学んでいたので、椿や桜、竹、山野草の美しさ可憐さに身も心も魅了された日本人です。決して日本が洋花だけでその審美眼を疑われるものだとは思っていません。しかし、日本の花々があまりにも高価なこと、元気に見えないこと、特別な日の贈り物となってしまっていることを残念に思います。高温多湿の日本では、花を長持ちさせるために、殆どの花(特に珍しくて高価な花)を奥の冷蔵室に入れてしまっているのも、悲しいですね。
空間は、フラワー・アレンジメントで様変わりします。スタイリッシュになったり、クラッシックになったり。空間をデザインする強い要素となります。照明と花(グリーン)は空間を演出する上で小さくても大きな効果をもたらします。東京ならお洒落に演出された花屋もフラワー・アレンジメント見れるようになりましたが、まだまだ日本では花と言えば『ホテルの生け花』色が強いように思います。特別な日だけではなく、もっと日常の生活で花を生ける意識が育てば、日本の住環境も、もう少し良くなるのではないでしょうか。最近は若い女性の間で、ネットで生花を安く買うのが流行っているようです。
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