2008-12-27

コスタリカ Costa Rica




去年末、コロンビアで執り行われた友人の結婚式に出席したついでに、中米・南米を回りました。

旅の始まりは中米の楽園。コスタリカ。早くから民主的な政治が執られたコスタリカは、中立国として安定した国情です。そのため、欧米からの観光客も非常に多く、近年は大型リゾート開発やセレブの別荘地として発展してきました。しかし、去年の経済クライシスで、そのプロジェクトの大半がストップしたままということ。ところが、コスタリカ人は明るい。なぜなら「僕らは子供がたくさん生まれるからね。住む家が足りないくらいさ!」と。このポジティブさ。見習いたいです。

首都サン・ホセでは、東京に留学していた建築家の友人宅に泊まらせてもらいました。住まいはコロニアル風建築で、庭付きの大邸宅を6世帯ほどのアパートメントの一室。よく手入れもされていて、素晴らしく、離れがたいほどでした。







クリスマス・ギフトを買いに、サスティナブル・デザインを扱うショップを幾つか紹介してもらい、行ってきました。なにをもってサスティナブル・デザインとするかはなかなか難しいところだと思いますが、『土地由来の素材や廃材を使い、地元のアーティストによって、公正な取引が成立している』というのが、私の大まかな認識です。ここでは、古新聞を使って作ったお花のブローチや、廃材を使ったバック等々がセレクトされていました。また、母子家庭の女性達を指導してデザイン性の高い物にして売っていました。こういった支援もしているようなショップがあるとは・・・デザイン後進国だと見下していた驕りがあったことを恥じました。これから、世界の見本市でアピールしたい、日本にも輸出したいと、オーナーが熱く語ってくれました。

















コスタリカは食事も美味しく、肉の質が良いので、滞在中は毎度の食事に好物のカルパッチョを注文してしまいました。海の方は海鮮も豊富です。お酒は必ずモヒート!ミントをどっさり使って作ります




コスタリカの自然。「この会員制ビーチは歴史も古く、どのビーチよりも素晴らしい。家族で代々伝わっているから、観光客のグリンゴ(アメリカ人)は来ないんだよ」と、連れて行ってくれた友人達が誇らしげに教えてくれました。





2008-11-25

陶磁器倶楽部 Hand made Japanese Ceramics


しばらく前から、『六本木陶磁器倶楽部』なる初心者から作れる陶磁器専門の教室に通っています。焼き物は「土から選ぶ」ので、素人には敷居が高いのですが、陶磁器は電気釜で焼けるし、絵付けできるし、カタチも自由がきくので普段使いの和食器から小物入れ、ユニークな箸置き等々、選択肢が広がります。

とりあえず最初は白磁の鉢から。先生につきっきりで教えていただいて、やっと出来上がりました。真円を描くという事、薄さ厚さを整える事など、繊細で難しい。まだまだ、憧れの自作のお茶道具までは遠い。。。

絵付けは(一応美大出身ですし)得意分野なので、初めてながらも工夫をしてみました。イメージは水彩画。釉薬をかけずに直接色を乗せて焼いたので、マットな感じに仕上がっています。狙った滲みも思ったよりも出てくれました。絵柄は、建築に所縁を持たせようと頭をひねりました。そうは見えないかもしれませんが、室内パースをデフォルメしています。中心の部分にはドアを描き、そこから漏れ出る赤い光・・・だと思ってください(笑)。







この大小2枚の角皿は、出来合いのお皿に絵付けだけしたものです。色とりどりの松葉をちらしました。先に黒を塗り、松葉の部分だけひっかいて白抜きして、そこで一旦焼きます。次に白く抜かれた部分に松葉の色を乗せてまた焼く・・・と、これでも手間はかかっているのです。


さっそく、奈良の造園家の方から頂いた大きな大きな富有柿を柿釜に料理したものと取り合わせました。『白味噌と豆腐クリームの柿釜』です。






2008-10-08

湘南の集合住宅 New apartment at Syounan


週末、以前勤めていた建築事務所が設計した新築の集合住宅を見に、湘南まで行ってきました。カメラの機材もあるので車で行ったのですが、戸塚で下りてから国道1号が混むわ混むわ・・・神奈川県内ワースト1の渋滞の名所だとは知らず、大失敗。

やっと着いたのが午後3時。もうこの頃になると日が暮れるのも早い!すでに影も長くなってしまっていたので、急いで撮りました。晴天に恵まれたのは不幸中の幸い。

コンクリートの壁の角度は、西日を遮るため。植栽は、このオープンハウス中もオーナー自ら土いじり(というより土木の域)していました(笑)。緑が入ると、本当に建物って、生き生きします。

It has gone to Shonan to see the housing complex of building on the weekend that the architect studio that had worked before designed.The name of architecture studio is Milligram Studio.




壁の角度は西日を遮るため。写真からも、その効果が分かると思います




やってくれてます。スチールサッシュ。海に近いしね、錆びる運命は避けられないでしょうけど、かっこいいよねえ。やりたいけど、やったらクレームの覚悟。しかし、実はここのオーナーは、事務所のボスなんです。









どの部屋も、ざっくりとしていて、土足でも生活できそう。マリン・スポーツ好きの人たちにとっては、サーフボードを階下に置いて(ちゃんと保管場所あり)、ビーサンで気楽に出入りできるこのラフさが楽しいといえる。この土地なら、その方がよほどライフスタイルに合うと思います。






場所は江ノ電の線路脇。のどかです。海岸も近いので停泊する舟も連なる風光明媚で気持ちの良い風の吹く、最高の場所です。しかも、海側が第一種低層なので、今後高い建物が建って、視界が遮られることもないという超好条件。

このあたりは、『東京の郊外』というミニ東京的な風景を脱却し、牧歌的な地方都市のあり方を具現している幸運な例だと見受けられました。休日だったこともあり、釣り竿を持った子供達が帰ってきたり、少年野球のユニフォームの集団が自転車でどこかへ急いでいる。大人達は洗車や、サーフボードの手入れに楽しそう。仲間に入れてよーうと声を掛けたくなりました。家賃は、私が今住んでいる所とそう変わらなく、入居を勧誘されましたが・・・さて。どうしましょう。


It seems that a lucky example of getting rid of scenery 'Suburbs in Tokyo' , and having embodied the ideal way of a pastoral local city around here.
It was holiday before, and children who have the fishing pole come back, and the group of the uniform of the little league is hurrying somewhere with the bicycle. Adults seem to be happy in the carwash and the maintenance of the surf board.

2008-09-14

軽井沢、オープンハウス巡り Karuizawa

軽井沢に建築家の設計した別荘が完成しオープンハウスがあるというので、友達みんなで車やバイクに分乗し行ってきました。

オープンハウスというのは、慈悲深いお施主様のご厚意で、設計した建築を出版社各社、関係者や友人達にお披露目することです。住宅だとプライベートな空間ですからその中を見せるとなると、そりゃやっぱりお施主さんのご理解の上で成り立ってるわけです。(ああ、これを読んで、一人でもオープンハウスをしてくれるお施主さんが増えることを祈るばかり)

そんなわけで、興味があるものはなるべく身に出かけることを心がけています。今回はちょうど同じ週末に2軒もあり、うちの別荘も軽井沢にあるので、ちょっとした初秋の小旅行も兼ねました。

土曜の仕事を終え、日が暮れる前に着いた1軒目。

Two villas that architects of my acquaintance had designed in Karuizawa were completed. It rides the car and the motorcycle separately by all friends.




全てRC(鉄筋コンクリート造)です。
もちろん、この曲線の屋根はRCじゃなくては作れません。ちょっと勾配が緩いのが、心配。。。
そもそもこちらの建築の情報を見た際に、湿気のすごい軽井沢でRC造はどうだろう?という少々意地の悪い興味で見に行ったのですが、案の定、すでにカビが発生していると、小耳に挟みました。




中のプランは、中央の螺旋階段を取り巻くようにゆったりとリビングダイニング、寝室が配置されています。内装が凝っています。照明も、素材も、めいっぱい工夫がなされていて、見所たくさん。写真も、ここに載せきれないほど撮りました。


外観も面白いし、フォトジェニック。

しかし、厳しいことを言えば、軽井沢という、スコットランドのような風土にある別荘ならではのアイディアに乏しい気が。なんというか、広い敷地を持つ豪邸、という印象しか残らなかったのでした。


Externals are interesting, and there is a yell. It is photogenic. Good feeling will be had from the magazine house. BUT this is not a villa. It is a luxurious domicile with commodious premises.






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夜は皆でうちの別荘でバーベキュー。

We gathered in everyone and did the barbecue in our family's villa.





我が別荘は20歳。軽井沢に別荘を持っている建築家に頼んだこともあって、実に快適。軽井沢、もしくは別荘ライフを知っている人でないと設計は難しいと思う。誰か、私に別荘の設計をやらせてはくれまいか。

20 years have passed since it was built my villa. The architect who had asked for the design had a villa in Karuizawa. Because of that, it is indeed comfortable. I think that the design is difficult if the person doesn't know Karuizawa or the villa life. Does anybody request the design of the villa to me?



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翌日、もう一軒の方を見に行く。ちょっと中心の別荘地からは離れた区域。急な斜面にひょっこりと。。。


It will go to see one another the next day.


グラウンド・レベルの玄関を入ると、いきなり、その裏にお風呂場!



そしてその眼前は屋上テラス!!と、意表を突く設計です。




このテラスのウッドデッキには穴が空いているので、設計者に質問したら、そこに柱脚を入れてテーブルや椅子が取りつけられるということ。なるほど〜。B1レベルはキッチンダイニング。




別荘の場合、周囲360度、どの景観を選ぶかが重要だと思いますが、こちらは悩んだ末に軽井沢プリンスホテルのスキー場の方に向けたということでした。冬の間はライトアップされるし、そんな変化もちゃんと考慮に入れてます。

小さいんだけど、すごくよく練られた設計で、大変勉強になりました。

B2の寝室に暖炉があり、この煙突が屋上テラスまで突き抜けてます。





寒い冬、暖かい空気が上に上るので、家全体に効率も良いですね。

There is a fireplace in the bedroom in the basement, and this chimney pierces to the roof terrace. Because warm air goes up up in cold winter, efficiency is also good for the entire house.



2008-08-30

かき氷祭り@鎌倉・東慶寺 kamakura Toukei temple


夏の終わりに、友人たちと(うち一人が東慶寺さんのお嬢さん)、お寺の茶室を借り切ってのかき氷祭り。
東京から車で1時間。
鎌倉の山に入ったとたん、空気が変わる。
冷たく澄んだ空気に頭が冴え渡り、森に溶けていきそうに。

周囲をお散歩してると、大きな祠なんかも発見。ぞぞぞーーーと鳥肌が。
鎌倉って、合戦が多かったりした歴史のせいか、霊感がない私でも怨念めいたものを感じる。


こちらが茶室『百蓮舎』。
数年前に建てられたもので、大寄せの立礼式の茶会も出来る、モダンな素晴らしい茶室。


We held the shaved ice festival in late summer at To-Kei-Ji temple in Kamakura.




オーガナイザーのユキさん達が、かき氷のシロップやらなにやら全てすべて手作りしてくれてます。
今回のテーマは『しろくまつり×きつね食堂』。













んでシロクマかというと、『暑がりのシロクマにかき氷で涼んでもらう』というコンセプトなのです。
それゆえ、かき氷もお題が『くま』。
私が作ったくまさん達。よくできたでしょう??






テーマソングも作詞作曲の懲りよう。ライブも始まり、祭りは最高潮に。
CDはお土産でした。









ライブも終わり、後半戦が「きつね食堂』。
うさぎシェフ率いるきつね食堂の面々が(誰だ?とつっこまれても困るのですが)がおもてなしして下さいました。
この度は串揚げづくしでした。
このメニュー、全てシェフのオリジナル・レシピ。しかし、彼は料理人でも何でもありません。。。
いつも、何かアイディアが浮かぶとメモを取るんだそう。
見習いたいです。












次回の祭りは何かな。
どうやら、巷で話題の『モッフル』を作るらしいのですが・・・。
楽しみ楽しみ。お腹が鳴ってしまう。





2008-05-23

パリの花屋

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東京中心のあれこれを書き留めていたこのブログですが、いきなり海を越えて、パリの花屋を紹介します。4月末に訪れたパリは春の花が咲き誇り、いっそう華やかでした。花を愛でるパリの人々に愛される花屋は、目にするだけでも楽しく、ユーロ高でショッピング出来ない代わりになりました。とりわけ、中心部のジョルジュ・サンクやマレあたりの花屋は、オーナーの好みがはっきりと出ていて、一見の価値があります。

パリの花々を写真でご紹介します。パリでは、フラワー・アレンジメントはアーティストの作品という意識がとても高いです。何度か撮影禁止を警告されました。そうでなくとも勝手に掲載することをお許し頂きたいと願います。




まずは、有名なジョルジュ・サンクのフォーシンズ・ホテルのフラワー・アレンジメントです。このホテルのアレンジメントは、気鋭のアーティスト、ジェフ・リーサム氏によります。週替わりのアレンジメントは、毎週通ってでも見たいと思えるものです。
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ジョルジュ・サンク通りに佇む洗練された花屋です。夜で閉店中だったので、思う存分?シャッターを切らせてもらいました。
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これはラナンキュラスか、カーネーションの品種改良でしょうか。一輪がこれだけ大きくて立派だと、花瓶に3本投げ入れるだけでも存在感十分でしょう。パリジャンが羨ましい。
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ここのお店の名前はBOIS VIOLETTE『すみれの森』(間違っていたらごめんなさい)。素敵なネーミングですね。
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外観や内装が紫色に塗られているだけでなく、花も紫系で統一されていました。まるで紫色にけぶるように、大変美しくコーディネートされていました。オーナーの心を感じます。







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パリ在住の知人に教えて貰ったお店。ジャン・ヌーヴェルのカルティエ財団を北に上がった所にありました。日本人のアーティストのお店です。

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スタイルはZEN。すでに、ファッション関係者に大変な人気があるとのことでした。完璧なフラワー・アレンジメントの鉢が一つ、38ユーロ。安い!!





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こちらは実に爽やかな雰囲気のある花屋でした。田舎の空気をいっぱい吸って咲き誇ろんだ花々がゴトゴトと石畳をやってきたかのようなおおらかさがあり、一輪一輪が、実に健康そうでした。働いているスタッッフが生き生きとしていて、『そうそう、花を触っているとパワーを貰うのよね』とこちらまで幸せな気持ちに。






一応写真に収めた、『一般的な花屋』です。
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珍しい花などはありませんが、パリの人々の殆どはわざわざお洒落な花屋に行くわけではなく、このような近所の人々が買い物のついでに立ち寄る花屋を一つ持っているのです。




私は茶花を学んでいたので、椿や桜、竹、山野草の美しさ可憐さに身も心も魅了された日本人です。決して日本が洋花だけでその審美眼を疑われるものだとは思っていません。しかし、日本の花々があまりにも高価なこと、元気に見えないこと、特別な日の贈り物となってしまっていることを残念に思います。高温多湿の日本では、花を長持ちさせるために、殆どの花(特に珍しくて高価な花)を奥の冷蔵室に入れてしまっているのも、悲しいですね。

空間は、フラワー・アレンジメントで様変わりします。スタイリッシュになったり、クラッシックになったり。空間をデザインする強い要素となります。照明と花(グリーン)は空間を演出する上で小さくても大きな効果をもたらします。東京ならお洒落に演出された花屋もフラワー・アレンジメント見れるようになりましたが、まだまだ日本では花と言えば『ホテルの生け花』色が強いように思います。特別な日だけではなく、もっと日常の生活で花を生ける意識が育てば、日本の住環境も、もう少し良くなるのではないでしょうか。最近は若い女性の間で、ネットで生花を安く買うのが流行っているようです。