2007-09-23

FUJI ROCK フェスティバルが目指すこと

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このブログをご覧の方々のほとんどが東京在住、しかもアンテナの高い方々
なので、何を書いても「もう知ってるよ」と突っ込まれそうで、書いてはボツ
の繰り返しです。

しかし、まさか、フジ・ロック・フェスティバルなどというロック音楽の
祭典に出向いた方はそんなにはいらっしゃらないのではないでしょうか・・・。
もう10年以上続いているこのロック・フェスティバルは、今は新潟県の
苗場スキー場で7月の終わりの4日間、開催されています。

このフェスティバルが面白いのは、ゴミの分別が徹底されており、欧米の
こういったフェスが『ドラッグ・混沌・狂乱』の様相を博すのに対して
『安全・エコロジー・癒し』という特色を押し出している点です。

ペットボトル一つを取っても、蓋と、周りのビニール、ボトル本体の3つ
に分解してから捨てなければなりません。
これらはリサイクルされ、来年のトイレットペーパーの材料になります。

分別ゴミ箱の横にペットボトルの集積場があり、如何に自分たちが大量の
ペットボトルを消費しているかを見せつけられ、考えさせられます。
その横には、その膨大なペットボトルを使って大きな彫刻アートを作って
いました。
キラキラと日差しを受けて反射する、竜のようなモンスターは、来場者と
スタッフの善意で形作られたハッピー・ドラゴンなのです。

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会場内にも沢山のアート作品が点在し、10近くあるステージそれぞれも、
色で呼び方が分けられていたり(例:グリーン・ステージ、オレンジ・コート、
他)演奏される音楽に応じてデザインが違って、屋台を彩る装飾なども目を
楽しませてくれます。

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イマドキの若者はセンスが良いなー、と感心するだけではなく、実際に
芸術や自然を愛する国民性をここから発信しているのは間違いないようです。
評判を聞きつけて、日本の山奥でアクセスが非常に悪いにも関わらず、
海外から来る来場者もかなり多いです。
ストレスや不満の発散の場ではない、純粋に音楽を愛するフェスとして親し
まれています。
ここに来るために1年間頑張れるというサラリーマンもいるほどです。
確かに、森の中にメロディーが溶け込むかのような瞬間、心が解放されるのです。